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2008 5/31  第5回落語と天寿を楽しむ会 開催レポート

記:総務 三森

                                    

5月31日 土曜日 うす曇り 

  明日から衣替えと言うのにここ秋田県矢島町は肌寒い天気で、昨日までの陽気な天気はどこに行ったのやら。

気温は16度。季節はずれの台風が迫っている模様で風も強かったです。
  さて、今日は待ちに待った、人気の企画「落語と天寿を楽しむ会」第5回目の開催日です。
落語と天寿酒造のさまざまなタイプのお酒が飲める、お得な2本立ての構成となっており、
今年は某国営放送の朝ドラマの影響もあってか、チケットは締め切り前に完売しました。
キャンセル待ち希望のお客さまもでるほどで、席亭として大変嬉しい限りです。ご来場する事がかなわなかったお客様、大変申し訳ございませんでした。

来年のお越しお待ちしております。

 

 落語を披露するのは今年も三遊亭一門の総領弟子、三遊亭鳳楽師匠です。端正な顔立ちと渋みのある落ち着いた声、演ずる古典落語は300題以上と言うまさに真打にふさわしい円熟期に入った噺家さんです。酒蔵の応援に一肌脱ごうと、全国の酒蔵を回って寄席を行っており、私どもの蔵でも是非にとお願いいたしました。


 蔵の中に特設会場を設け、音響、照明もばっちり。売店の準備、お酒の準備もOK.!
あとはお客様の入場を待つばかり。・・・ところが3時過ぎになってもお客様の姿は見えず。
どんよりとした曇り空から小雨も降ってきて、スタッフの間にも不穏な空気が・・・。「日にち間違ってないよな」「パンフ、すり間違ってない?」など心によぎる声。実行委員長の佐藤もさすがに不安な顔つき。「今年は入りが遅いなあ」と口にはするものの、不安は隠せません。席亭の大井社長も表に出たりそわそわしだしました。師匠は楽屋入りしたというのにお客様がいなかったら大変な事に。じっとお客様を待つ事数十分。開演の4時前に大挙してお客様が来場!受付も大忙し。みなさんお待ちしてました!!(ああ、よかった。ほっとしました)

 

ぞろぞろと半分ぐらい入ったところで、一番太鼓が鳴り、酒蔵寄席の開演です。寄席囃子が終わる頃には満員御礼!席亭大井建史、日本の食と文化を守る会会長村田様の挨拶が終わりまして、いよいよ鳳楽師匠の登場です。

 会場がわあっと沸き、盛大な拍手。回を重ねるたびに拍手にも熱がこもってきてるような気がします。
鳳楽師匠の話の枕は今回も絶好調。時事ネタを交えお酒や落語対する熱い思いを20分はしゃべったでしょうか、すっかり師匠の話に場が溶け込んだ頃、本編にすうと入っていきました。

まずはじめの話は「替わり目」。これはご存知の方も多いのでは。寄席ではオーソドックスな古典です。酒好きな亭主とそのおかみさんの掛け合いが、非常にユーモラスでテンポのよい落語です。
酒を飲んで陽気におどける旦那や怒りながらも旦那に愛情たっぷりのおかみさんを上手に演じているので、お客様も師匠の世界にぐいぐい引き込まれています。

 

私も何回か寄席に行ったことがあるので、話しの内容は知っていますが、なぜ「替わり目」というのかわかりませんでした。演じる噺家さんであらすじは若干変わるので内容は割愛しますが、「替わり目」って「銚子のお代わりの時間」ていう意味だったんですね。寄席の演じる時間は15分ぐらいなので意味がわからなかったのですが、師匠が長めに演じてくれたおかげで理解する事ができました。

 身につまされる旦那方も多かったのか、「鏡をみているようでおもしろかった」と話が終わったあとで感想を述べられたお客さまもいました。しらふなのに飲んだように演ずる師匠の力量に惜しみない拍手が起きました。
 また、怒りながらも旦那の為におでんを買いに行くおかみさんにも人気は集まったようで、「もはや絶滅危惧種!」なんて辛口をかけているご夫婦もいました(笑)。

 

中入り後、本格的な話芸をみなさまにと、師匠の大ネタ、人情話の「百年目」をかけることに。
この話は要約すると大店の旦那様と大番頭の経営話。堅物の番頭さんが羽目をはずして遊郭へ。それをたまたま出くわした旦那様に見付かり、番頭さんは首を覚悟します。ところが旦那様、首にするどころかいっそう番頭さんを大事にするという労使の蜜月を描いた話です。

 60分を越す大作なのにもかかわらず、みな、じっと師匠の噺に耳を傾けます。目の前に立派な門構えの店が見え、丁稚や番頭さんのきびきびした働き振りが見え、大番頭と旦那様の心温まる場面が見えているようです。
 落語という芸のすごいところは聞き手であるお客様の想像力も巻き込んで演じられるところにあります。今回の「百年目」という落語も想像力無しでは成立しません。その聞き手の想像力を十分に引き出せるよう、丁寧に師匠は演じておられました。

 師匠のサゲが見事に決まると、ふっと夢から覚めたようになって、会場は割れんばかりの拍手。
熱がこもった名演技に惜しみない賛辞の拍手が蔵一杯に広がっていきました。どのお客様も満足そうな顔で、次の天寿を楽しむ会へと場所を移しました。

 

落語の後は鳳楽師匠を囲んで、天寿酒造のお酒を堪能していただく懇親会となります。
 懇親会にはこの会だけに作られた限定の師匠ラベルの吟醸酒も登場し、皆様に振舞われました。気温も低めだった事もあって純米酒の熱燗が飛ぶように出ました。料理は毎年地のものを使った山菜料理。100人分以上作りますので、料理班はてんてこ舞いです。大変な作業ですので、男性スタッフも盛り付けに参加して急ピッチで仕上げます。料理班の女性陣は腕っこきぞろいなので、料理には自信があります。筍と根菜類の煮物、筍の刺身、ミズの漬物、山わさびのしょうゆ漬けなどがテーブルに並びます。社長の奥様手製の紅茶豚のサラダはとても好評で、どのテーブルもぺろっとなくなっていました。食い意地の張った私は残り物を食べようと目論んでいただけにとても残念でした。師匠も美味しそうに山菜料理を食べておられました。

 

 宴もたけなわ、お酒が酌み交わされ、師匠に挨拶に伺うファンも出始め、宴会も盛り上がってきました。毎年恒例の抽選会の時間となり、師匠がステージでチケット番号を読み上げます。もう、会場は興奮の坩堝。サイン入り色紙と師匠ラベルのお酒が配られ、お開きかと思われたら、満足しないお客様が売店から師匠のセンスやグッズを買って、サインをお願いしようと列を作っています。中には自分の着ているトレーナーに大きくサインをしてもらった剛の者もいました。あとで奥さんに怒られませんように・・・。

 

 こうして、落語の「替わり目」同様のお客様も現われ、楽しい時間は終わりを迎えたのでした。

 鳳楽師匠、お疲れ様でした。また、天寿酒造で素晴らしい落語を一席お願いいたします。

 

 

 

 

寄席会場入り口

100席以上の寄席会場

小雨が降っている受付

筍の刺身の下準備

開演時間は間もなくです。

男性スタッフも頑張っています!

売店には特別限定酒も。

定刻より送れてスタート。大入りです。

山菜料理の数々

天寿を楽しむ会会場

鳳楽師匠を囲んで談笑

盛り上がった抽選会

世界に一枚しかないサイン

料理班をねぎらって。

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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